LEEブランドとLEE100人隊
畑江 貴子氏
(集英社 / リー ブランド統括 LEEweb編集長)
■ LEE100人隊とは
2021年6月のブランド再編により、『LEE』『LEEweb』『LEEマルシェ』が三位一体でLEEブランドを構成するようになりました。そのLEEブランドの在り方に大きく影響しているのが、ファンコミュニティ・LEE100人隊、全国各地に居住する現役メンバー100名とトップブロガー34名で構成する計134名の組織です。
07年立ち上げ当時の担当者によれば、「暮らしまわりの誌面に出たり、気軽にアンケートや意見を募ることができる読者を集めたい」と思ったことがきっかけだったとのこと。今や『LEE』に次ぐ検索ワードとなった「LEE100人隊」という名称は、わかりやすく唯一無二なネーミングだと思います。
主な活動は、日々の買い物や暮らしについてブログを書くこと、編集部からのアンケートに回答したり読者ヒアリングに参加すること、記事の撮影や取材に参加すること。好きな服やおでかけスポットなどの紹介から悩み相談まで、誌面で彼女たちを見ない号はありません。
■ LEE100人隊の運営
「LEE100人隊」の担当者は、発足当初から変わらず2名で、他の編集部スタッフは各自のテーマを通してコミュニケーションをとります。「顔の見える関係」からわかるのは、「LEE100人隊」はインフルエンサーではなく、ファンコミュニティであり、メンバーにとって価値観を共有する場所、サードプレイスだということです。彼女たちの原動力は対価ではなく、自分達がいいと思うものやコト、体験を仲間に勧めたいという気持ちで、「LEE100人隊」の活動をすれば、同じ思いを共有できる場としてとても貴重だと思います。
ファンコミュニティの組織作りや運営について社内外から質問を受けることが増えましたが、秘訣はファンを集団として扱わず、顔が見えるコミュニケーションを真摯にとることだと思います。
■ LEE100隊はここがスゴイ!
メンバーのブログは、影響力が圧倒的で、大ヒット記事も生まれます。『LEEマルシェ』の商品の試着・感想記事などもあり、LEEブランドの三位一体化に大きく貢献しています。彼女たちの商品・サービスへの理解力・表現力・拡散力はクライアントに注目され、その真面目さは読者サンプリング企画にも現れます。センスの良さと生活者視点の細やかさが評価され、コラボアイテム開発のオファーもいただいています。
■ 今後
長年の愛読者からの「LEE卒業後の雑誌を」との要望を受け、幅広い世代が楽しめる誌面やコンテンツを目指して、昨年はムック『LEE DAYS』を2回発行。現在もウェブサイトや本誌付録として『LEE DAYS』を発信しています。この春からは「LEE100人隊」のレジェンドOGがリレー執筆するウェブ連載『LEE DAYS club』を始めました。更新されるたびに大ヒットとなる記事は「一生愛せるLEE」を体現するものです。
また、22年12月にプロジェクトを立ち上げる『@homeLEE』では、家作りや暮らし、インテリアのコンテンツに注力し、日本全国津々浦々のこだわりの家や暮らしの情報をたくさんご紹介しようと思っています。
来年40周年のアニバーサリーイヤーに向けた『LEEweb』のリニューアルも動き始めており、新しいサイトをハブとしてより三位一体を深めていきますので、今後も編集部と『LEE100人隊』が二人三脚で作っていくLEEブランドにご注目ください。
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